指名料

 
 プー太郎生活3450日目。

 今日も太っちょさんとは会えなかったが、愛犬家のハゲオヤジさんとはトレーニングルームで一緒になった。

 「ちょっと前までお風呂会員だったのですが、それで太ってしまったので」 

 ん? お風呂会員って、月いくらなんだ? 

 とハゲオヤジさんに聞いたら、
「いや、風呂とサウナしか利用していなかっただけですよ」と返ってきた。

 わしも頓珍漢な質問をしたものである。

 ティップネスがお風呂会員などヌルい利用を許すわけがないわな。

 ハゲオヤジさんは、週に2、3回、西東京市の犬の保護施設に行っているそうである。

 
「今は事情があって飼えないんですけど、犬に触るだけで癒されますので」って、本当に犬好きなんだな。

 どういう事情だか知らないが、早く飼えるようになれたらと思う。

 ハゲオヤジさんに太っちょさんのことを尋ねてみた。

 
「今日も来ていて、昨日、一昨日も来ていましたよ」

 ということは、わしとタイミングが合わなかっただけのことか。

 金曜は太っちょさんと久しぶりに話したいものである。

 夜7時過ぎに弟から電話が掛かってきたので、昨日、青色申告会でハガい目に遭ったことを話した。

 
「いつも指名している人に、
『今日は別の職員にやってもらって下さい』と言われて吐いたよ」と切り出した。

 
「それは最悪だな」と言われたが、それが最悪ではない。

 研修中の女性に当てられたのが最悪だったんじゃい。

 それで、
「結局、指名している人にやってもらったら、あっという間に終わった」と言ったら、「そんなに違うのか」と驚いていた。

 
「役所の住民への対応でも、職員によって全然違うからな」というのは、わしも経験済みである。

 しかし、
「青色申告会では指名料を取られるのか」というのは、あんだ。

 そのシャワシャワな質問に、
「取られるわけないだろ。いかがわしい店じゃないんだから」と答えた。

 しまった。それでわしがキムラ店に通じていることがわかってしまった。

 実際、ほとんどのキムラ店では指名料が掛かる。

 また、初めての利用だと入会金をふんだくられることが多い。

 指名料はキムラ嬢の励みになるからいいとして、入会金というのは納得いかん。

 昔、副都心についての記述で、
「専門品店、デパート、飲食店のほか、映画館、ゲームセンター、風俗店など歓楽施設が副都心には数多く集まっている」と書いたことがある。

 が、パートのおばさんがこっそり、
「風俗店」をトルツメにしやがった。

 いいじゃないか。本当のことなんだからよ。

 それに、‘とっつぁん’の第一次ベビーブームの不穏当な記述より遥かにましだ。

 「
戦地からの引揚者のほとばしる性欲で第一次ベビーブームが起こった」など、不適切の究極タイガーだ。

 むろん、そんな記述はボツ。

 号泣組翁が真っ当な記述に差し替えたのであった。

 不適切の究極タイガーは、わしの夕食もである。

 今日は冷凍炒飯、冷凍ギョーザ、それに死海中華スープ。

 誰か真っ当な夕食を作ってくれ。

 これぞチョンガー・ザ・グレートの悲哀である。了

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