大会5日目
プー太郎生活3480日目。
今朝は小次郎に顔を舐められて起きた。
時計を見たら8時。ちょといい時間だ。
第1試合が始まる前に競馬がヘタクソな奴に、「早実の試合に注力するのでラインは遠慮しろ」とラインした。
「私は中山競馬場に来ています。ここから応援します」だと?
ったく、懲りない奴だ。今週もJRAにふんだくられるだけなのによ。
早実-高松商は接戦が予想されたが、早実の快勝だった。
かわい子ちゃんでない高松商に6点差で勝った早実のどこがCなんだよ。
早実をCとしたベースボールマガジン社の記者は進退伺を出せ。
試合は早実の2回表の2点が大きかった。
ワンアウト1塁で7番に下がっていた中村のレフトオーバーの当たりに、「回れ、回れ」という声が出た。
ただし、絶叫マシーンではなかった。
わしの高校野球観戦史上で最大の絶叫マシーンとなったのは、報徳学園戦の住吉の先制スリーベースが出た時である。
あの時の「回れ、回れ」の絶叫マシーンぶりは、さぞかし近所迷惑だったろう。
その後の3点目、4点目、5点目はラッキーだった。
3点目は押し出しフォアボール、4点目は押し出しデッドボール、5点目はイレギュラーバウンドによるタイムリーヒット。
その3点がなかったらゲームがどう転んだか、わからなかったかもしれん。
それにしても、三澤が打てんな。
1番だった昨夏は3試合を通じてノーヒット。
今日もチャンスで打てずに3打席目に代打を送られた。
その三澤は、昨夏の中継でも、92年の選抜大会で優勝投手となった三澤興一の息子と紹介された。
今日もオヤジの名前をアナが口にした。
「早稲田大学、巨人でも活躍しました」という実況には納得だ。
「ジャ…」と言うアナが多いからな。
高松商は反撃が遅すぎた。それでも8回裏の反撃にはヒヤリとしたが。
次戦で和泉監督が中村の先発を回避するという嫌な予感がする。
もし中村が先発でないとしても、バッティングがいいのだから外野手としてスタメンに入れろよ。
ほぉー。試合前に荒木大輔が和泉監督の下を訪れたのか。
荒木は仕事もあって甲子園に来ていたと思われる。
斎藤? どうでもいいわ。
常葉大菊川のユニフォームを見ると、2007年と2008年のスーパーチームが去来する。
2007年のチームも2008年のチームもタレント揃いで、大きなインパクトを残した。
わしは、2007年のチームと2008年のチームは奇跡のチームだと思っている。
第2試合の常葉大菊川-聖光学院は9回を終わって、0-0。
それを見て、2007年と2008年の常葉菊川が奇跡のチームだったことを再認識した。
また、投手戦より貧打戦だと思った。
勝利監督インタビューで斎藤監督もそう言った。
しかし、監督がそれを言っちゃあお終いよ。相手打線のことも腐したのだからよ。
タイブレークに入って、まず常葉大菊川が2点を取った。
その裏、聖光学院は同点を目指して、送りバントでワンアウト2、3塁とした。
その場面で解説の印出さんが、「ここは2点差ですので塁を埋める考え方もあります」と言ったのには耳を疑った。
サヨナラのランナーを敢えて出して、どうするよ。
解説者がそんなシャワシャワな指摘をしてはいかんて。
聖光学院はボークに恵まれたこともあって同点に追いついた。
11回は表裏に1点ずつ取り合い、12回に突入した。
12回表も常葉大菊川の石岡監督は先頭打者が2番打者だったのに打たせた。
石岡監督は2007年のバントをしなかったチームの主将。
その時の監督であった森下イズムを引き継いでいるわけだ。
森下監督が強攻策の金太郎アメだったことを朝日新聞が、「攻撃の幅を狭めている」と書いていたが。
果たして、12回表は強攻策が功を奏さずにランナーを進められず、次打者が内野ゴロ併殺で0点で終わった。
そうなるとピッチャーにプレッシャーが掛かる。
最後はサヨナラ犠牲フライで聖光学院が勝った。
聖光学院の勝利で、14試合目して初めて勝ち進む高校の予想が外れた。
タイブレークになったから、完全に外したわけではないが。
浦和実の石戸が打ちにくい左腕というのは知っていた。
実際に見てみると、評判に違わぬ左腕というのがわかった。
準々決勝で早実との対戦になったら攻略するのに苦労するのは必至。
が、そういうピッチャーを打たないと大きく勝ち進めないのは南海権左でもわかる。
近畿大会で大阪桐蔭に勝っているということで滋賀学園が準々決勝に進出すると思っていたが…。
如何せん、打線が変則左腕に対応できなかった。
滋賀学園は投手陣は悪くないだけに、夏に期待といったところか。
今日で30校が姿を見せた。
勝ち残った高校のうちで優勝に最短距離は横浜だろう。
続くのは智弁和歌山と見た。
健大高崎は石垣、東洋大姫路は阪下と、エースが故障しているから厳しい。
高安、あかん。今日は明らかに硬くなっていたな。
高安がガチガチなのは、今回が最後の優勝のチャンスだということを自覚しているからであろう。
しかし、これでは明日の相手が誰であっても負けるぞ。
琴櫻は昨日で勝ち越しを決めていて良かったの究極タイガーである。
明日の大の里戦を7勝7敗で迎えていたらクソハガかったわな。
明日、大の里、高安とも星を落としたら、どうなるか?
それはそれで面白いことになるが。
え? ジョージ・フォアマンが亡くなったのか。
日刊スポーツのサイトに接して、そのことを知った。
ジョージ・フォアマンといえば、「象をも倒す」という抜群のパンチ力でKОの山を築いた。
特に凄かったのは、ヘビー級のタイトルを獲ったジョー・フレージャー戦と2度目の防衛戦のケン・ノートン戦である。
フレージャーも無敗だったが、2ラウンドまでに6度のダウンを奪い、最後は大男のフレージャーをアッパーで吹っ飛ばした。
その試合は‘ジャマイカの惨劇’として今も語り継がれている。
ノートンはアリに判定勝ちしていた強豪であったが、試合前からフォアマンに呑まれ、2ラウンドで倒された。
そんなバケモノに挑戦したのが全盛期を過ぎたアリであった。
誰もがアリが生まれて初めてテンカウントを聞くと思われた試合を、梶原一騎は「愛と誠」で太賀誠に以下のように語らせている。
「あんたはリングのケンカにかけちゃ天才だった。
だがよ、でっか過ぎる相手に挑戦しちまった。
ベトナム戦争行きを拒否してアメリカって国家に…。
そのため王座を取り上げられての長い空白期間が、あんたをボクサーとして弦の切れた音を出せねぇギターに変えた。
それでもあんたはジョージ・フォアマンという若い怪物に挑戦状を叩きつけた。
誰が見ても勝ち目のねぇケンカ状を。
だからこそ、あんたには俺の部屋を飾る資格がある」
ところが、麻雀で言うところの卓外戦術など、ありとあらゆる策を弄したアリがまさかの8ラウンドKO勝ち。
この試合でフォアマンの神通力が失せたのは明らかであった。
フォアマンは後に世界チャンピオンに返り咲いたが、もうかつてのフォアマンではなかった。
わしは全盛期のフォアマンが史上最強のヘビー級ボクサーだと思っている。
ここに、ジョージ・フォアマン氏のご冥福をお祈りしたい。
明日から2回戦が始まる。
1回戦が終わると大会は駆け足で過ぎ去って行く。
今から宴の終わりを考えて闘っている。了