横浜、大苦闘

 
 プー太郎生活3562日目。

 午前9時、10時から観たい試合がけっこうあったが、tvkに釘付けとなった。

 横浜が終始追う展開になったからである。

 だから、他の試合をバーチャル朝日で観る余裕は何にもナイマンだった。

 早実-桜美林は0-0でスコアが動かなかったが、そんなもん、横浜の試合に一極集中よ。

 横浜の先発は奥村頼人。

 順番からいっても順当と思ったが、その奥村頼人の出来が良くないのがリーチ・一発・ツモでわかった。

 なにせ変化球が全然切れていなかったのである。

 そしたら、案の定、ツーアウト2塁から4番に三遊間を抜くタイムリーを打たれた。

 平塚学園のピッチャーが左腕だったので、その1点が風雲急を告げる感じがした。

 横浜打線が左バッターの金太郎アメ打線といっても、かわい子ちゃん左腕では通用しない。

 が、平塚学園のピッチャーは丹念な投球をする好投手であった。

 1回裏、横浜は先頭の奥村凌大がフォアボールで出たが、2番の為永に打たせてセカンドゴロ併設。

 続く阿部にヒットが出るも、奥村頼人がセンターへの凡フライ。

 この拙攻で、
「今日は簡単には行かないぞ」と思った。

 2回も奥村頼人は調子が上がらず、2安打でツーアウト1、2塁になったところでピッチャー交代。

 エースの織田にスイッチかと思われたが、左腕の片山が登板。

 その片山がフォアボールを出し、満塁となったところで織田を投入。

 経験値が高い織田といっても、ここでも登板は厳しい。

 初球をデッドボール押し出し、さらにパスボールで失点を重ね、0-3となった。

 続くピンチは抑えたものの、3点のビハインドはきつい。

 ここで思ったのは、何でダイレクトに織田に繋がなかったかということである。

 その織田は、4回に先頭バッターの7番にスッと入ったストレートをライトへホームランされ、0-4と4点差に広がった。

 横浜の左打線が平塚学園の左ピッチャーに手こずっているし、この4点目には致命傷になるような気がした。

 5回裏、織田がスリーベースを打って、内野ゴロの間に生還し、横浜はようやく1点を返した。

 平塚学園は1点やむなしの内野の守備だったが、結果的にその1点が効いたことは確かである。

 1-4で迎えた7回裏、横浜は先頭の5番・小野がデッドボールとパスボールでセカンドに進塁。

 そこで6番の池田が左対左にも関わらず、センター前へタイムリーを放って、2-4と2点差に追いすがった。

 7番に途中から入っていた今村は送りバント。

 って、弱気な作戦ではないか? 

 ここで平塚学園はピッチャーを左腕からストレートに威力がある2年生右腕に交代。

 これは左バッターが多い横浜にはラッキーか? 

 先発左腕を野手として残しておけば9回に再登板させることができたから、ベンチに引っ込めたことに悔いが残ったであろう。

 7回裏は、リリーフ下右腕が速球で押し、横浜に追加点を許さなかった。

 
「これは8回の上位の左バッターに期待だな」と呟いた。

 わしは南海権左ではないから平塚学園の攻撃も頭に入れていたが、5回から横浜投手陣が追加点を許さなかった。

 もし1点でも追加されていたら、横浜の逆転劇はなかったろう。

 8回裏は、ワンアウトから2番の為永がデッドボール、続く阿部がセンターへ痛烈なヒット。

 4番の奥村頼人に期待がかかったが、ライトへの大飛球をライトがファインプレーでアウトにした。

 これは負けパターンだと思ったが、5番の小野が1、2塁間突破のタイムリーで、3-4と1点差に迫った。

 この場面は、奥村頼人のライトへの大飛球でタッチアップしてサードまで進んでいた為永の走塁が生きた。

 なおも池田はデッドボールで満塁になったが、7番の今村が速球に空振りの三振。

 9回裏は8番からだし、あと1点が届かない試合をクソほど観てきたので、横浜の敗退を覚悟した。

 ついに迎えた9回裏。

 先頭の代打が痛烈なゴロを放ったが、セカンドの好守に阻まれた。

 しかし、9番の駒橋がスローカーブを巧く拾って、センター前ヒット。

 平塚学園バッテリーとしては配球ミスではなかったか? 

 続く1番の奥村凌大がレフト前へのヒットで繋いだ。

 一打同点の場面で、2番の為永が深く守っていたライトへゴロのヒット。

 テレビの前で、
「回れ、回れ」の絶叫マシーンとなった。

 隠すも何も、わしは横浜を応援しとったんじゃい。

 が、ライトがこれしかないという好返球をして、セカンドランナーの駒橋が本塁で憤死。

 ランナーの足がスーパー遅ぇ。

 同点のランナーなのだから、代走を出すべきであった。

 ただ、送球の間にランナーはそれぞれ進塁し、ツーアウト2、3塁。

 バッターは昨年のチームから主将の阿部。

 横浜で最も頼れるバッターだが、プレッシャーは尋常ではないはず。

 それでも阿部は冷静で、ホームでタッチアウトになった後、キャッチャーにキャッチャーミットを手渡した。

 なんという胆力。高校生ながら、わしの10倍は胆力があるな。

 阿部はフルカウントからファールで粘り、何球目かはわからんが、速球をフルスイングで右中間に持って行き、横浜が奇跡的とも言える逆転勝ちをしたのであった。

 春夏連覇へ向けて、こうした死線をくぐり抜けたことは大きい。

 ただ、故障上がりの奥村頼人の状態と打線が左ピッチャーに脆いのが気になる。

 早実は桜美林との死闘を制したのか。

 0-0の9回表にツーアウトからヒット、ヒット、スリーベースで2点を先取して、中村が桜美林を完封。

 横浜の試合といい、早実の試合といい、7回制が如何にあり得ないかがわかるというものである。

 早実-桜美林といえば、77年の夏の甲子園で初戦で当たったのを思い出す。

 当時はフリー抽選だったが、それを期に78年から初戦は東西対決にしたのであった。

 それをまたフリー抽選に戻しやがってぇ。

 高野連の使えなさは究極タイガーだ。

 高校野球ドットコムの
「10強」に挙げられている健大高崎と大阪桐蔭は大勝した。

 相手校は名前からして…。

 これ以上は書かん。

 東洋大姫路-明石商は、横浜の試合を見届けた後に観た。

 1-0で推移したのは知っていたが、東洋大姫路が1-0で押し切った。

 明石商の狭間ガッツ星人監督が2度の申告敬遠や代打、代走を繰り出すなど色々と動いたのだが。

 ほぉー。春季大会では5回コールドの0-10で負けていたのか。

 それが今日は0-1。それが予選の怖さである。

 今日の試合で木下が完封したが、まだ5回戦。

 岡田監督が懸念しているように、これでは木下が持たん。

 かくいうわしは、ここで力尽きた。

 これ以上は書けん。了

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