東京の地下鉄事情


 東京都心部では、高度成長期以降相次ぐ地下鉄・高架高速道路・立体駐車場の建設など立体的土地利用が進展しました。東京ではラッシュ時に混雑のさらなる緩和を図るため、新たな地下鉄の建設が進んでいます。  

 しかしながら、東京都心部で新たな地下鉄を建設する場合には地下深くを通さねばなりません。それは既存の地下鉄や地下溝にあるライフラインの下を通さねばならないからです。

 ライフラインは、電気やガス、上下水道、通信など、都市の社会基盤として市民生活の根幹をなす施設を言います。東京など大都市では、ライフラインが地下溝にある場合が多いのです。

 新しい地下鉄は既存の地下鉄よりも地下深いところに建設されるため、東京都で12番目の地下鉄である大江戸線は、とくに地下深いところに構築されました。大江戸線の六本木駅は44mと地下深いですが、これはライフラインの下を通したからです。このように新しい地下鉄は地下深くに建設されるため、建設費が膨大になります。大江戸線の総工費は、なんと1兆7000億だったそうです。


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