ドイツの気候学者ケッペンによる気候区分は、気候区分の中では最もよく知られたものです。ケッペンは平均気温と年降水量の数値から気候の区分をしました。
その具体的な例を挙げると、最寒月の平均気温が18℃以上を熱帯気候、同じく−3℃以上18℃未満を温帯気候としました。すなわち、熱帯気候と温帯気候の区分は暑さ比べによるものではなく、冬にいかに暖かいかどうかによるものとしたのです。
また、最寒月の平均気温−3℃未満でかつ最暖月の平均気温が10℃以上を冷帯気候、最暖月の平均気温10℃未満を寒帯気候に区分しました。つまり、冷帯気候と寒帯気候の区分も寒さ比べによるものではなく、夏にいかに温暖か否かによるものとしたわけです。
このようにケッペンは数値によって区分をしたため、結果として、冬に大雪の降る新潟と常夏のイメージがある沖縄が同じ温暖湿潤気候に区分されてしまいました。
しかしながら、ケッペンの気候区分は数値による科学的なものなので、最もわかりやすい方法として中学や高校の教科書に必ず扱われています。
次のページへ進む | 前のページへ戻る |
地理の項目へ | トップページへもどる |