インド、パキスタン、バングラデシュ、スリランカなどいわゆるインド文化圏では、香辛料をふんだんに使ったカレーが最もポピュラーな料理であり、そこに住む人々はほとんど毎食カレーを食べています。
パキスタンのパンジャブ地方や北インドなどの小麦産地では、チャパティやナンなどのパンをカレーにつけて食べます。また、南インド地方など米を主食とする地域の人々は、ご飯とカレーを混ぜて右手で口に持っていきます。
ここで問題となるのがカレーの具です。パキスタン、バングラデシュに多いイスラム教徒は、コーランで豚が不浄の生き物とされているため豚肉は食べません。したがって、パキスタンやバングラデシュでは、豚肉を具としたカレーは見られないのです。また、インド、スリランカに数多く居住するヒンズー教徒は、ヒンズー教で神聖視されている牛の肉は口にせず、豚肉も習慣的に食さないそうです。
したがって、インド、スリランカのカレーの具には、仏教徒などは例外として、牛肉や豚肉は用いません。そのため、インド文化圏のカレーの具には、チキン、マトン、豆、野菜などが主となっているのです。
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