世界で最も気温が下がるのは南極点付近であり、旧ソ連のボストーク基地では−87℃を記録したこともあります。そのため、南極点に到達することは不可能と思われてきました。
その南極点到達に挑んだのがアムンゼン率いるノルウェー隊とスコットが指揮するイギリス隊でした。両者はともに南極点一番乗りを目指していました。
その争いを制したのはアムンゼン隊でした。アムンゼン隊の5人全員がスキーの名手であったことと天候に恵まれたことが成功につながったのです。
アムンゼン隊と別行動を取ったスコット隊は悪天候に悩まされ、食糧と燃料を予定よりはるかに多くロスしてしまいました。そのため南極点に到達しても帰路の際の食糧・燃料の不足が決定的となったのです。
スコット隊は、「生きて帰れないにせよ、南極点一番乗りだけは果たそう」と思い、命からがらに南極点に到達しました。しかし、そこでスコット隊が見たものは、南極点に誇らしげに翻るノルウェーの国旗だったのです。絶望感にさいなまされるなか、帰路において猛吹雪に遭ったスコット隊は全滅しました。
そして、その17年後、アムンゼンも北極で不帰の人となったのです。
次のページへ進む | 前のページへ戻る |
地理の項目へ | トップページへもどる |