綿花栽培の労働者として黒人が南部に強制移住させられた歴史的経緯から、アメリカの南部、とくにディープサウスと呼ばれるミシシッピ州、ルイジアナ州などは、黒人の占める割合が高いことで知られます。
これらの州ではプアホワイトという名の低所得の白人が多く、彼らは低賃金で働く黒人が自分達の職を奪っているとの考えている場合が少なくないそうです。したがって、南部では黒人を嫌う白人が多く、黒人差別が根強いのです。現在でも南部には黒人お断りのレストランやホテルがあります。
黒人は今なお就職などで不利益を被ることも多いようです。「白人風の名前だったので面接に来いと言われたのでしょう、面接で黒人とわかったら、そのまま帰れと言われたことがありますよ」という黒人の話を聞いたことがあります。
アメリカではスポーツや音楽などで黒人の活躍が目立ちます。バスケットのマイケル・ジョーダン、ボクシングのマイク・タイソン、大リーガーのバリー・ボンズ、歌手のマイケル・ジャクソンなどは誰でも知っています。そのためアメリカにおける黒人の人口比率は高そうに思えますが、実際は10%強に過ぎないのです。
現在、アメリカの黒人は「アフロ・アメリカン」と呼ばれるのが一般的になっており、「ブラック・ピープル」はあまり用いられなくなってます。
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