ノルウェーは当初、スウェーデン、フィンランド、オーストリアとともに、1993年1月からEUに加盟する予定でした。しかし、1992年11月に行われた国民投票で、ノルウェーのEU加盟が見送られました。
EU加盟に反対票が多かった理由には、ノルウェーが北海油田の石油、天然ガスや漁業資源に恵まれていることがあります。つまり、「経済的にEUの傘下に入る必要がない」、「EU加盟によって、石油・天然ガス・漁業資源に対する主権が脅かされかねない」と考えた国民が多かったのです。
また、「北海油田の原油収入を基礎に築き上げてきた世界有数の生活水準や高福祉社会も、加盟によって低水準に均一化される」、「何で我々がギリシアやポルトガルなどの貧乏国の面倒を見なければいけないのか?」との不安も生じていました。
1992年の国民投票以来、ノルウェーではEUへの加盟が取り沙汰されていません。ということは、多くの国民がEUに加盟しなかったことを正解と思っているのでしょう。
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