思い出のTV


・国内ドラマ部門  

1位:白い巨塔
…今でもこのドラマはTVドラマ史上に残る大傑作だと思っている。田宮二郎以下、山本学、太地喜和子、中村玉緒、中村伸郎、小沢栄太郎、加藤嘉、児玉清など演技派をズラリと揃えたキャストによる壮大な人間ドラマであった。特に良心の呵責にさいなまされる若き医局員を演じた高橋長英が最高に良かった。現在の軽薄短小ドラマの製作者に、この作品を見させて反省を促したい。

2位:太陽にほえろ!…いわずと知れた刑事ドラマの大傑作。中でも、「マカロニを殺したやつ」が最高傑作である。「仲間を信頼する」というのがテーマになっていることに子供の頃は気がつかなかった。今見るとマカロニやジーパンが殉職する回はあまりに悲しい。しかし、彼らが死んだ翌週には、もうみんなケロッとしているのはどういうわけか?

3位:Gメン’75…「太陽にほえろ!」は個々の刑事に焦点が当てられているのに対し、このドラマでは犯人に重点が置かれている。最後は善人が非業の死を遂げるのがパターンであり、虚無感の中、エンディングソングの「面影」を聞いていたものだ。スカパー、早く再開せい!
 
4位:東京ラブストーリー…柄ではないと思う向きも多いだろうが、わしはこのドラマ、結構、思い出に残っている。恋愛ものは最後結ばれないほうがペーソスがあって心に残るものだ。それにしても、千堂あきほの演技は下手だったわ。

5位:101回目のプロポーズ…随所でかかるショパンの「別れの曲」が主人公の浅野温子の悲しい思い出とマッチしていて良かった。わしも武田鉄也にあやかりたいものだ。


スポーツ部門

1位:1993年の日本−イラク…いわずと知れたドーハの悲劇。日本のスポーツ史上、最も悲劇的な試合だろう。今見ても涙が出てくる。三浦カズ、柱谷哲二、ラモス、松永…。彼らをワールドカップに行かせたかった。

2位:1997年の日本−イラン…ジョホールバルの歓喜。真夜中ということを忘れて絶叫していた。GK・アベドザデの数々のこすからいプレーも記憶に残る。

3位:1979年の箕島−星稜…高校野球史上最も劇的な試合。こんな試合、水島新司でも書けんよ。それにしても、高野連の奴ら、延長を15回までにしやがって。あいつら、いちいち球趣をそぐことをしやがる。

4位:1982年のスペインワールドカップ準決勝・西ドイツ−フランス…1−1で延長に入ってフランスが2点を取ってリードした。誰もがフランスの勝利を確信したが、ここから西ドイツがゲルマン魂を発揮。ルンメニゲが1点を返し、フィッシャーが同点オーバーヘッドキック。そして、史上初のPK戦を西ドイツが制した。この試合に色を添えたのが羽佐間先生のすばらしい実況である。

5位:1983年の日本シリーズ第6戦、西武−巨人…このシリーズほど壮絶な日本シリーズは空前絶後であろう。とくに第6戦は最高の試合だった。1−2から9回表に中畑が逆転三塁打。その裏、リリーフした絶好調・西本から西武が執念の同点。そして、10回裏、江川から金森がサヨナラ打。わしは絶叫マシーンと化した。


アニメ編

1位:タイガーマスク…TV版タイガーマスクは、完全に子供番組を超越している。「無償の奉仕」がテーマとなっている愛の漫画なのだから。BIG、BLACK、KINGの3人タイガー、およびTIGER・THE・GREATの迫力は、アニメ史上No.1だ。その辺のところは、「タイガーマスクに土下座しろ」に詳しい。しかし、この本の作者、やば過ぎ。わしより濃いファンって、いるもんだなぁ。

位:あしたのジョー…漫画史上の最高傑作。わしは、TV版より漫画の方がいいと思う。特にコミック15巻「金竜飛」編は出色である。が、なんといっても、最高の話は力石の減量編である。「私は、乞食の住むような橋の下のオンボロ事務から旗をのしあげてきた男と闘うのですよ。これくらいの減量で音をあげているようでは負けたも同然です」と、白木葉子を説得する場面は何回見ても痺れる。エステで減量していたわしと何と違うことか。

3位:巨人の星…洗脳漫画ではあるが、内容は素晴らしい。数あるエピソードのうちでも、「魔球対豪速球」、「父・一徹のスパイク」、「沢村栄治物語」が白眉と言える。全体に間延びするのと、「美奈さん」の話がうざいのが残念である。そのため本放送時に幼稚園児未満だったわしは、8チャンのスペクトルマンに浮気していた。ところで、伴、ハガ過ぎ。花形が恋敵じゃ、勝てっこねぇ。

4位:デビルマン…なんといっても音楽がいい。主題歌の「初めて知った人の愛、その優しさに目覚めた男」というフレーズは感動ものである。また、ララが絶命する場面に涙しない者はいないだろう。惜しいのは、最終回が中途半端であったことである。

5位:キューティーハニー…この漫画は、わしの同世代の男に強いインパクトを与えた。この漫画で恥をかいた奴は多い。数年前にテレ朝でリメーク版をやっていたが、それを見て吐いた。73年放送のキューティーハニーは、ハニーの声をやっていた増山江威子が最高だった。

※純粋にコミックだけに限るのなら、1位=あしたのジョー、2位=空手バカ一代、3位=ブラックジャック、4位=ゴルゴ13、5位=根こそぎフランケンである。


・実写編

1位:帰ってきたウルトラマン
…リアルタイムで見ていたので思い入れが強い。それにしても、「ウルトラマン、夕日に死す」の回は怖かった。題でビビッていたところに坂田兄弟が残酷な殺され方をされるのだから。あまりの怖さにコタツにもぐって正視できんかった思い出がある。ただし、最終回は狂った。ゼットンを冒涜するな!

2位:ウルトラセブン…子供向きとしてはシリアスな話が多い。米ソの冷戦を批判した作品である「超兵器R1号」の話しなんて、ガキには理解できんよ。それはともかく、アンヌが長髪だったりショートだったり、話によって違うのはなぜか?

3位:ウルトラマン…1つ1つの話しはウルトラセブンの話の方が面白いが、こちらは怪獣や星人のキャラが素晴らしい。ゼットン、バルタン星人、ゴモラ、アントラー、レッドキング、メフィラス星人、ジェロニモンらは永遠のキャラである。

4位:仮面ライダー…子供の頃は義務的に怪人の名前を覚え込んだものだった。印象に残っているのはライダーカード。500枚近く持っていたが、今、どこにあるのか。しかし、ライダースナック、スーパーまずかった。あと、ガキの頃、ライダーのマネをしてしょっちゅう怪我をしていた思い出がある。

5位:赤影…「豊臣秀吉がまだ木下藤吉郎だった頃…」で始まるナレーションが良かった。歌も印象深い。ただし、カラオケで見たことがない。怪獣がなぜ出てくるのかは子供心にも理解できんかったが、カブトムシとムカデの怪獣の闘いはおもろかった。あと青影のお姉さんが色っぽかった。   


番外:サンダーバード…同世代の男でこの番組を見たことがない奴はいないだろう。「いったい、あのメカをいつ誰がつくったのか」、「資金源やバージルなどトレーシー兄弟の報酬はどうなっているのか」、「火事で救助に来てくれるのか」などナゾも多いが、疑いようのない大傑作である。ガキの頃、ジェットモグラのオモチャがどうしても手に入らなかったが、本当に売られていたのだろうか?

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