恐怖の棒倒し


 うちの高校の体育祭は迫力があった。なにせ、運動のできる奴が多かったのだ。

 しかし、全くの運動オンチだと悲惨なことになる。誰もが最低一種目には出ることが義務付けられていたからだ。

 隣のクラスに全く運動のできな奴がいたが、なぜかそいつは走り高跳びに登録されていた。
隣のクラスの奴にその理由を聞いたところ、そいつをさらし者にするためだということだった。

 走り高跳びにエントリーしている奴はみんなそこそこ跳べる奴なので、バーの高さは1m50cmから始まった。しかし、その運動のできない奴は1mも跳べない。すると、どういうことになるのか? 


 そいつが跳ぶ時は、そいつの無様な様を見るため、黒山の人だかりとなった。
で、そいつは頭から突っ込んでいき、バーごとマットの上に倒れこんでしまった。爆笑の渦となったが、それは一種のいじめというものだろう。

 うちの高校の体育祭で最も迫力があるのは棒倒しであった。事前に、「殴る蹴るは反則になる」との説明があったが、
そんなのは誰も聞いちゃいねぇ。

 わしらのクラスは、第一戦は理系クラスが相手となった。理系クラスは割とひ弱な奴が多く楽勝した。ただし、一人少林寺拳法三段の奴がいて、そいつにはクラスの数人がやられたが…。

 しかし、第二戦が問題だった。相手は張本のクラス。
張本は体育祭に勝つためだけに運動部の連中をかき集めてクラスを作っているので、そのクラスには屈強な奴がひしめいていた。

 案の定一方的な展開となり、
棒を支えていた何人ものデブが倒された棒の下で殉死していた。かくいうわしも突撃隊の任を与えられていたが、敵の棒にたどり着く前に数方向からタックルを食らい、死亡した。

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